2012年 03月 05日
旧氷上郡各町村立高等小学校舎(大手会館)
丹波の近代建築その4

前回紹介した柏原高校の校地に隣接して、1棟の洋風建築が建っています。氷上郡各町村立高等小学校として建てられたこの建物は、県内に現存する学校建築として2番目に古い建物となります。
明治18年築。
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県内では西宮市の今津小学校六角堂(明治15年築)に次いで2番目に古い校舎です。全国的に見ても明治初期の木造校舎の現存例は少なく、初期の学校建築を知る貴重な資料となっています。
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玄関廻りを中心に手の込んだ装飾が随所に施されており、明治期の学校建築の特色を良く伝えてます。
意匠は和洋折衷のいわゆる偽洋風建築ですが、西洋建築自体がまだ珍しかったこの時代の築とは思えない程完成度は高く、当時の棟梁達の優れた技術が伺えます。
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木造2階建て、1階手前側には応接室や事務室、2階手前側には講堂が設けられています。各階奥手には廊下を挟んで左右に2室づつ教室が配置され、片廊下式が標準となるその後の規格とは異なる造りです。
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小学校として建てられたこの建物ですが、実際に小学校として使われたのは僅か12年、暫く病院として使われた後は明治42年~昭和23年迄の長きに亘って女学校校舎として使用されました。
その後は公共施設として様々な用途に使われましたが、安全上の理由で現在は使用を中止しています。
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こちらは南面の様子です。
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各部に歪みや傾きが目立ち、部材の傷みも進行していますが、丹波市にこの建物を取り壊す予定は無く、市では現在新たな利用法を公募しています。
文化遺産として価値の高いこの校舎を永く留める為にも、有効な使われ方が見出される事を望みます。
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by sunshine-works | 2012-03-05 23:32 | 近代建築 兵庫県 | Trackback | Comments(0)
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