2012年 02月 14日
水内橋
岡山県総社市の近代建築その1


新見往来を更に南へ進み総社市へ至ります。備中広瀬と美袋の中間を過ぎて程なく、道の横手に美しいシルエットを描く橋が見えてきます。
カンチレバートラスを用いたこの水内橋は、高梁川の復興橋梁中で最大の橋長を持つ橋となりました。昭和13年架橋。
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前後の桁の間に吊桁を挟んで大きな径間長を得るこの形式は、別名ゲルバートラスとも呼ばれ、70メートルを越えるスパンを渡す事が可能です。従来のトラス桁で70メートル以上の桁を架けるには、小山のように巨大なトラスを組む事となりますが、カンチレバートラスは全体の規模を大きくする事なく長い支間が得られ、資材も節約する事が可能となります。
日本では昭和初期に実用化された新しい技術ですが、この利点を活かして各地に広まって行きました。
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この時代に架けられたカンチレバートラスは、このように桁接合部の上部が三角に突き出た変った形状をしています。独特のその姿は、単調な桁に程良くアクセントを加え、橋の景観を引き立てます。
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橋長は約180メートル。頭上を覆う上部構造物は中央支点に横桁が渡るだけで、長大な桁にしてはすっきりした構造です。
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西詰の親柱。基礎だけが残されています。
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河原から側面を見上げます。この角度から見ると桁の長さが更に実感できます。
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この高梁川のように、昭和10年代に架けられた鋼橋が数多く現存している例は全国的に見て希少なものです。数の多さも然ることながら、様々に異なる形式の橋梁が揃っている点でも、当時の架橋技術を伝える貴重な資料と言えます。
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by sunshine-works | 2012-02-14 23:33 | 近代建築 岡山県 | Trackback | Comments(0)
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