2012年 02月 10日
玉川橋
岡山県高梁市の近代建築その4

高梁市の南部、総社市との境界近くに朱色に塗られたトラス橋が渡されています。高梁川に現存する室戸台風復興橋梁の中で唯一の3連続トラスとなるこの玉川橋は、昭和11年に架けられました。
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高梁川の西岸を並行する新見往来(現在の国道180号線)から分かれて西へ向う街道が渡ります。県南西部の主要部、矢掛・井原方面とを結ぶ交通路の起点に架けられた橋です。
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鳥取との県境付近を発した高梁川は、中間点を過ぎたこの辺りでは流れも太くなり、150メートルを越える川幅があります。広い川幅を最低限の橋脚数で桁を渡す必要から、曲弦ワーレントラスと呼ばれるこの形式となりました。
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広い川幅にトラス桁を複数連続して渡す、当時の橋梁の基本的なスタイルです。
3基のトラスは各々45m程の長さ。当時の技術では並行弦トラスで架けられる限界に近い長さでした。
長スパンのトラス桁の場合、強度を確保する為に桁高を増やす必要がありますが、下弦に掛かる荷重は中央が大きく両端に近づくほど小さくなるので、負荷に応じて両端部のトラスの高さを減らす事が可能となります。橋の自重を減らし、かつ資材の節約を図る目的から、大規模なトラスはこのような曲弦式とするのが一般的でした。
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東詰から西詰へ、複雑に組み合った鉄骨の中を進んで行きます。
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細部のクローズアップ。錆が浮いて塗装もひび割れた姿に、70年を越える年月を実感します。
現在この隣で新しい橋の工事が始まっており、この美しいトラス橋もあと僅かで役目を終える事となります。
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西詰に残る親柱。竣工当時の親柱が現存する橋梁として、県内で希少な例となります。
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by sunshine-works | 2012-02-10 23:38 | 近代建築 岡山県 | Trackback | Comments(0)
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