2012年 01月 21日
田井橋
岡山県高梁市の近代建築その2

蛇行しながら南流する高梁川は、備中川面駅の手前で一旦流れを北東へ変えます。大きな屈曲部となっているこの地点の先端には対岸へ渡る大きな橋が架けられています。
昭和11年に架けられたこの田井橋は、室戸台風の復興橋としては最大の径間を渡る橋となりました。
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山裾の小さな集落を抜けると巨大な橋が見えてきます。主要幹線ではなく、ごく普通の地方道の橋として架けられています。
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川中に橋脚を設けずに80メートルの川幅を一跨ぎします。巨大な桁を架ける必要から、アーチ橋の一種、ランガートラスと呼ばれる形式が採り入れられています。現在では80メートルを超える桁は珍しくありませんが、当時としては最大級のものでした。
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同時期に旭川に架けられた旦土大橋も80メートル級の桁を用いていますが、曲弦トラス形式の旦土大橋に対してランガーアーチ式の田井橋はトラスがすっきりとして軽快な印象に映ります。
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田井橋は、高梁川がU字に折れ曲がる頂点に架けられています。この様な箇所では増水時に流速・流量が増えて橋脚が押し流されたり、流下物が橋脚や橋桁に絡んで川を塞ぎ、氾濫を引き起こす危険性があります。
室戸台風で先代の田井橋が橋脚を流された教訓を踏まえ、川中に橋脚を設けず、当時の技術で最大のスパンを渡せるこの形式が選ばれました。
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長閑な山村に巨大な橋が融け込む美しい風景です。
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by sunshine-works | 2012-01-21 11:40 | 近代建築 岡山県 | Trackback | Comments(0)
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