2011年 09月 19日
中国電力大内発電所
鳥取県智頭町の近代建築その4

山形小学校の南、川を挟んだ向かい側の山裾にコンクリート造の大きな建物が建っています。
大正12年に山陽水力電気河合発電所として開設されたこの水力発電所は今も現役施設として使われています。
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岡山側の中国山地は明治後期~大正にかけて水力発電所が数多く建てられましたが、鳥取側でも西部の日野川と東部の千代川水系で開発が行われます。千代川水系初の本格的な水力発電所として大正後期に設置されたのがこの河合発電所と上流の大呂発電所でした。
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岡山側に比べて人口規模の小さな鳥取の山間部に電灯需要は僅かなものしかなく、この水系に計画された発電所はその発電量の殆どを播磨の工場地帯へ送る為のものでした。実際この発電所が完成した時の山陽水力電気社長は川西財閥の川西清兵衛が就いており、主な需要先は川西財閥系列の姫路山陽電鉄(山陽電鉄の前身)や日本毛織が占めていました。

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総発電量は1,450KWと今日の感覚からすれば小さなものですが、この時代の水路式発電所としては平均的な規模のもの、大きな河川が少ない中国山地の水力発電所の能力としては1,000KW級は大きな部類に入ります。
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背後の山腹から下りてくる太い水圧鉄管。斜面に沿って辿ってみます。
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取水口から導かれた水はここで鉄管に注がれて斜面を下りていきます。
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明治以降の日本の産業発展の多くは、遠く離れた場所に置かれたこれらの施設が支えていました。
この大内発電所も阪神・播磨の近代工業を支えた産業遺産として貴重な現存資料となっています。
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by sunshine-works | 2011-09-19 23:35 | 近代建築 鳥取県 | Trackback | Comments(0)
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