2011年 06月 25日
香川県多度津町の近代建築その1 現在のJR四国の母体となった旧讃岐鉄道は明治22年に開通した多度津港から琴平を結ぶ路線に始まります。讃岐鉄道の路線はその後更に延伸され、国有化された後に予讃線、土讃線へと発展していきます。 この多度津には讃岐鉄道発足と同時に車両工場が設けられ、旧山陽鉄道~旧国鉄を経て現在のJR四国に受け継がれています。今回はこのJR四国多度津工場構内に残る戦前築の建物を紹介します。 正門を抜けて暫く進むと見えてくるこの建物は事務所棟として昭和10年に建てられました。現在は鉄道資料の展示室として使われています。 その奥には車両整備用の工場建物が並びます。鉄骨の骨組みに波板トタンを張ったこの典型的な工場建物は昭和16年に建てられました。 隣接するこの倉庫は昭和11年の築。 戦前に建てられた工場で唯一鉄筋コンクリート造となるこの建物は当時の多度津工場で最大規模の物でした。昭和6年築。 内部には当時のままの鉄骨トラスが残ります。 奥に連なる鉄骨トタン貼りの工場建屋。 敷地の中程にある小さな建屋。2層を繋ぐ縦長窓が特徴的なモダン建築風の建物です。 大きなドーム屋根を持つこの建物は愛媛県にあった旧海軍の西条飛行場で格納庫として建てられた物です。戦後の昭和23年に移築され、食堂として使われています。 多度津工場発足時に建てられ唯一残る倉庫建物。外壁は葺き替えられていますが、内部の骨組みは当時のまま残されています。 全国の旧国鉄車両工場の中でもこれ程多くの戦前築の工場施設が現存し、今尚活用されている例はありません。この多度津工場の工場施設は四国の鉄道の歴史を伝える貴重な資料として近代化産業遺産に認定されています。
by sunshine-works
| 2011-06-25 00:42
| 近代建築 香川県
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