2011年 05月 07日
旧和田岬灯台
神戸須磨区の近代建築その4

須磨区の臨海部に位置する須磨海浜公園。この敷地の一角に鉄製の灯台が保存されています。、兵庫区の和田岬に建てられたこの灯台は昭和38年まで使用された後、現在地に移設されました。設計は日本の灯台の父と称されるR.ブラントンです。
f0116479_21450100.jpg

幕末に諸外国と結んだ条約に基づいて各地に築かれた近代灯台の一つとして明治4年、現在の兵庫区和田岬に初代灯台が設置されます。木造で築かれた灯台は明治17年に恒久的な鋳鉄灯台へ建替えられ、その後約80年に亘って神戸港を見守る重要な役割を担いました。
f0116479_2152634.jpg

六角平面の3層、高さ約16メートルの鋳鉄製灯台です。鉄筋コンクリート工法が生まれる前のこの時代、大きな建物は石造か煉瓦造が殆どで、漸く鉄素材がこの種の用途に使われ始めていました。
黎明期に建てられた木造灯台の多くはその後に鉄筋コンクリート造の灯台へと建替えられていきますが、過渡期にあたるこの時期にはこの様な鉄製灯台も各地に建てられました。
f0116479_216246.jpg

f0116479_2163582.jpg

f0116479_21173888.jpg

f0116479_21721.jpg

移築されて約半世紀を迎えるこの灯台ですが、現役当時の姿が良好に残されています。一部に腐食の跡も認められますが、とても130年近く前の築とは思えません。
f0116479_2173759.jpg

f0116479_218459.jpg

f0116479_2182239.jpg

f0116479_2184040.jpg

f0116479_2194785.jpg

f0116479_2192617.jpg

f0116479_2110269.jpg

f0116479_21104594.jpg

f0116479_21101913.jpg

f0116479_21111716.jpg

f0116479_2115261.jpg

この旧和田岬灯台は現存する鉄製灯台として最古の物と言われています。
ブラントンが手掛けた灯台の中でも鉄製灯台は少数で、この和田岬灯台は黎明期の鉄製灯台の現存例として貴重な存在です。
f0116479_21195995.jpg


by sunshine-works | 2011-05-07 21:43 | 近代建築 兵庫県 | Trackback(1) | Comments(2)
トラックバックURL : http://hardcandy.exblog.jp/tb/15933170
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
Tracked from Life with Le.. at 2011-05-13 20:09
タイトル : 漢字
CONTAX T2 本日から新常用漢字。 情報機器の普及とは関係なく、漢字は書けるよりもまず読めることが肝心だろう。 「すべて書ける必要はない」としたのは正解だと思う。まず読めないことには本や漢字に親しめない。 写真は神戸市の須磨海岸にある旧和田岬灯台。 既に現役を引退しているが、現存する日本最古の鉄製灯台だそうだ。 プレートには「明治五年一月二九日初点燈於舊臺一七年三月一日再点燈於新臺」と書かれているらしいが、恥ずかしながら読めなかった。 ... more
Commented by 太郎 at 2011-05-14 13:38 x
こんにちは!
明治初期は鉄製の灯台があるんですね。
潮風の中、よくもっていますね。
ブラントン設計の「犬吠埼灯台(千葉・銚子)」は
レンガ造のようでした。最近補強したと説明がありました。
Commented by sunshine-works at 2011-05-14 15:46
太郎さん こんにちは。
明治17年に鉄でこれだけ大きな物を造るのは画期的な事だったと思います。当時の日本はまだ木造船から鋼鉄船へ移行する前の時代でしたし、鉄橋も漸く小規模な物が国産され始めた時期でしたから、技術的蓄積が少ない無い中よくぞ造り上げたと思います。


<< 旧武藤山治邸      旧陸軍第11師団 騎兵第11連隊建物 >>