2011年 03月 27日
香川県善通寺市の近代建築その3 明治31年、陸軍第11師団が設置された善通寺は四国随一の軍都として発展していきます。終戦に伴い師団は解隊されますが、程なく陸上自衛隊の師団が設置され、多くの旧軍施設が引き継がれます。 今回から数回に亘ってこれら善通寺市内に残る旧第11師団時代の建物のいくつかを紹介していきます。 初回は陸上自衛隊第14旅団の敷地内で記念館として保存されている旧師団司令部を紹介します。 木造2階建て・寄棟造。中央玄関上部の三角ペディメントには陸軍のシンボルである星章が飾られます。 玄関の車寄せは大正11年に増設されたものです。 建物は両翼の左右が後方に伸びたコの字型。こちらは西側の側面です。 建物裏側です。 館内の様子。司令官室をはじめ当時の状態が良く残されています。 傍らに建つこの建物も旧軍の施設と思われます。 全国に設立された旧陸軍の建物の多くは終戦時にその多くが喪失してしまいましたが、この善通寺は空襲被害を免れた事もあって無傷で残り、その後も自衛隊の施設として良好な状態で保たれています。 現存する旧軍の師団司令部として極めて資料的価値の高い建物です。
by sunshine-works
| 2011-03-27 23:50
| 近代建築 香川県
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Comments(2)
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tajiri8jp at 2011-04-08 07:32
何となく、少し違和感があるなあ、と思ったら車寄せは増築なんですね。三角部分が軍帽のようです。ぜひ本物を見てみたいです。
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sunshine-works at 2011-04-08 22:39
tajiri8jp さん こんばんは。
大正11年、この地で行われた陸軍特別大演習に当時の皇太子(後の昭和天皇)が訪問されるとの事で急遽増築されたそうです。この師団司令部だけでなく駅や街中の主要な施設も模様替えされ、それは大変なイベントだったみたいです。 |
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