2011年 03月 08日
濱甲子園倶楽部会館
西宮の近代建築その32

阪神甲子園駅の南側、甲子園浜にかけての一帯に昭和初期に阪神電鉄が開発した郊外住宅地が広がっています。
現在も戦前の名残を留める古い住戸が点在するこの一角に、当時の販売事務所兼モデルルームだった建物が残されています。昭和7年に建てられたこのモダンな洋風住宅はその後地域の自治会館に転用され、今日も現用施設として使われています。
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阪急資本が山の手に多くの住宅地を開発していった大正後期から昭和初期、武庫川の支流跡地の払い下げを受けた阪神電鉄はこの地を都市近郊のリゾート地とすると共に、その周辺に住宅地を造成していきます。山の手に対して海の手と呼ばれたこの一帯も阪急沿線と並んで阪神間モダニズムの時代を代表する近代住宅地として開発されていきました。
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一見すると周囲の家屋と見分けのつかない現代風の建物ですが、当時最先端のモダニズム住宅の要素が各部に盛り込まれています。80年を経た今も全く古さを感じさせません。
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正面入口部分は大幅に改修されています。
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切妻屋根の印象は純和風の色合いが強いのですが、洋風意匠を随所に取り込んだ近代和風とも言うべき垢抜けた仕様となっています。
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この建物の特徴として、野趣に富んだ表現が各部に盛り込まれている事があげられます。それらの多くは内装に見て取れますが、2階の手摺や窓枠からも同種の趣が感じられます。
★室内の様子はこちらのサイトに詳しい紹介があります。
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昭和初期にこれ程の先進的な住宅が建てられていた事に驚かされます。現在の戸建て住宅の原型として極めて貴重で資料価値の高い建物と思います。
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by sunshine-works | 2011-03-08 23:47 | 近代建築 兵庫県 | Trackback | Comments(2)
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Commented by ひろ009 at 2011-03-10 22:28 x
こんばんは。
拙ブログのご紹介&TB、ありがとうございました。
浜甲子園倶楽部もそうですが、浜甲子園には実に多様なお宅があってとても面白かったです。
歩けば歩くほど色んな発見がありそうでした。

1つ前の記事の武庫川高等女学校旧校舎も凄いですね。
ここのことは知りませんでした。
Commented by sunshine-works at 2011-03-16 01:06
ひろ009さん こんばんは。
浜甲子園は阪神間の住宅地としてはそれ程知られていませんが、見所が沢山ありました。西宮は地域毎に様々な近代建築があって実に楽しい所です。


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