2011年 02月 04日
大阪と神戸に挟まれた「阪神間」と呼ばれる地域は明治38年の阪神電鉄開通と大正9年の阪急神戸線の開通以降、先発の旧国鉄を交えた3社による激しい競争を繰り広げてきました。関西の大動脈とも言うべきこの区間にはまた戦前の名残りを留める多くの駅舎が点在しています。今回から3回に亘ってこれら線区に残る古い駅舎を紹介していきます。 ********************************************************************** 阪急伊丹線新伊丹駅 阪急神戸本線の支線の一つ伊丹線の新伊丹駅。阪急電鉄は沿線に多くの支線を延ばして宅地開発を行いましたが、大阪から至近のこの伊丹も高級住宅地として発展しました。昭和10年築。 外観だけでなく構内も昔の姿のままで残っています。 ********************************************************************** 阪急伊丹線稲野駅 同じく伊丹線の猪名野駅。前面に庇が新設されていますが駅舎本屋は竣工当時のままです。大正10年築。 ********************************************************************** 阪急神戸線武庫之荘駅 尼崎市の北部に阪急資本によって開発された武庫之荘住宅地。武庫之荘駅は整然と区割りされた町並みが広がる分譲地の入口に昭和12年に開設されました。 ********************************************************************** 阪神電鉄本線武庫川駅 尼崎市と西宮市の境を流れる武庫川を跨ぐ橋上駅として設置されている武庫川駅。明治38年に始まる歴史を持ちますが現在の駅舎はその後数度に亘って改修されました。ホーム上屋の一部と橋桁部分に昭和初期の名残りが伺えます。 *次回は西宮~芦屋の駅舎を巡ります。
by sunshine-works
| 2011-02-04 22:56
| 近代建築 兵庫県
|
Trackback
|
Comments(4)
Commented
by
kaetuya55 at 2011-02-07 11:41
ご無沙汰しています。いつも楽しみに拝見しています。
阪神間...って言うか関西には各地に鉄道遺構が、それも現役で 数多く残されていますね。洋館ファンでもあり鉄道ファンでもある 私にとっては羨ましい限りです。 金沢やその近郊では鉄道線路の高架事業化や北陸新幹線の工事で 古くからある鉄道遺構が次々と姿を消しています。 古い鉄道駅舎って独特の匂いって言うか...雰囲気を醸し出していて いいもんですね。
0
Commented
by
sunshine-works at 2011-02-07 21:37
kaetuya55さん こんばんは。
大都市圏に残されているこのような古い駅舎も、近年は相当数が建替えられており、最大の理由が駅舎の高架化にあるのは地方都市と同じです。保存や修復で対応できる問題でも無いので、こればかりは如何ともしがたいですね。
Commented
by
ayrton_7 at 2011-02-15 04:30
住吉駅の階段と窓が、今は無き函館の弥生小学校を連想させてくれました。
Commented
by
sunshine-works at 2011-02-15 23:10
ayrton_7さん こんばんは。
住吉駅はいかにも阪神間らしいモダンを感じさせる駅舎だと思います。これ程見事な丸窓が並ぶ駅舎も珍しいかも知れません。 |
アバウト
カレンダー
カテゴリ
タグ
鉄道施設(189)
橋梁・隧道(184) 学校建築(146) 京都市(106) 住宅(99) 庁舎(92) 島根県(76) 広島県安芸地区(74) 愛媛県(73) 香川県(66) 神戸市中央区(66) 岡山県備中地区(65) 銀行(63) 事務所ビル(59) 兵庫県阪神地区(59) 岡山県備前地区(59) 兵庫県播磨地区(57) 京都府丹後・丹波地区(55) 兵庫県丹波・但馬地区(53) 軍事施設(50) 以前の記事
最新のコメント
メモ帳
最新のトラックバック
検索
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||