2010年 09月 25日
香川県高松市の近代建築その10 JR高松駅から徒歩で10分程、高松の中心市街は碁盤の目状に区割りされた町並みが広がり、2本のアーケードに多くの店舗が連なります。 高松の中心街は人口40万人の都市としては規模が大きく、四国の玄関口に相応しい賑わいを呈しています。 この中心街の一角に大正15年築の壮麗な鉄筋コンクリート建物が建っています。現在百十四銀行高松支店が置かれているこの建物は高松百十四銀行本店として建てられました。 設計・施工:清水組 鉄筋コンクリート3階建て(3階部分は戦後の増床)、外壁全体を化粧タイルで覆い、、腰周りには花崗岩の切石が積まれています。正面の2本のオーダー柱や随所に張られたテラコッタ飾りが銀行本店らしい風格を醸しています。 この面の中央部には大黒天の顔のテラコッタが飾られています。 昭和27年に3階部分を増床していますが、意匠表現や素材を共通の物にして違和感無く仕上げています。 入口や窓が配されたスパンは柱型に段を付けた凝った意匠になっています。 正面の入口は近年に大きく改修されていますが、側面の出入口は往時の雰囲気が保たれています。 空襲によって高松の中心地区の殆どの建物は消失し、焼け残った幾つかの建物もその後の再開発によって建換えられていきました。高松の発展の基礎を築いたこの百十四銀行旧本店の建物が唯一この地区の戦前建物として美しい姿を今に残しています。
by sunshine-works
| 2010-09-25 23:26
| 近代建築 香川県
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