2010年 08月 12日
中川橋
岡山県真庭市の近代建築その5

これまで数回に亘り岡山県内の古い橋を紹介しましたが、久世の旧市街にも戦前に架けられた橋が残っています。旭川に架けられたこの中川橋は昭和9年の室戸台風の災禍を免れて現存する数少ない橋の一つです。昭和5年築。設計:増田淳
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中央の鋼桁の両側に鉄筋コンクリート橋が渡されて一つの橋となります。左右のコンクリート橋は戦後に架け直されており、中央の鋼桁部分が昭和5年の竣工事の物となります。
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室戸台風後に架けられた橋の多くは、桁長を伸ばすのに適したトラス構造の橋となりましたが、室戸台風の4年前に架けられたこの中川橋は橋脚の上に単純桁が並ぶ従前の橋の姿を留めています。
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中央の鋼桁部分は橋の全長のおよそ5分の2を占めます。鋼板を組んで繋いでいくこの形式は、構造が簡単で経済性にも優れた為、各地に架けられていました。
桁の上部に床を張って路面とする上路プレートガーダーと桁の底面を橋床とする下路プレートガーダーに分類されますが、この中川橋に見られる下路プレートガーダーは橋桁の厚みが抑えられる為、桁下を広く取れる利点があります。
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補修はされていますが、鋼桁部分の橋脚は当時のままと思われます。
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アングルを変えて、河川敷から眺めます
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県内に残る初期のプレートガーダー橋としては、津山線や因美線の鉄道橋が良く知られていますが、道路橋での現存例は少なく、下路式のプレートガーダー橋となると極めて珍しい物となります。
全国で数多くの橋を手がけた増田淳の作品の中でもこの形式は少なく、貴重な現存例となっています。
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by sunshine-works | 2010-08-12 00:32 | 近代建築 | Trackback | Comments(0)
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