2010年 06月 13日
江与味橋
岡山県美咲町の近代建築その2

岡山を流れる三大河川の一つ旭川は、水源の蒜山山地を発し真庭市から美咲町を蛇行しながら南流していきます。
中流域にあたるこの区間には、昭和9年の室戸台風の復興事業で架けられた鉄橋の幾つかが現存しています。今回紹介するこの江与味橋も一連の復興橋の一つとして架けられたものです。昭和13竣工。
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多くの復興橋に共通するトラス式の鉄橋です。山合いを渡る地方道の橋としては非常に規模の大きな橋です。
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西日本一帯を襲った室戸台風は、岡山県内にも大きな被害をもたらしました。とりわけ大雨による被害は甚大で、各地で河川の決壊や洪水が発生します。増水した河川は流域の殆どの橋を押し流し、この台風で被災した県内の橋は3,000近くに及びます。
寸断された県内の交通網を復旧させる為に、最優先で進められた橋の復興に際しては、洪水に対する万全の対策が取り入れられた橋が架けられる事となります。
復興橋の特徴として、橋を支える橋脚の間隔を広く取って増水時に流下物で橋脚間が塞がれてしまう事を防止していますが、この為に橋桁は通常より長いスパンで作られ、大きく頑丈なトラス構造の橋が多用された理由となっています。
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無骨な鉄骨が複雑に絡なるトラス橋ならではの構造美が、緑豊かな景色に溶け込んでいます。
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増水に対する備えとして、水面との距離を十分に取る必要から、橋脚が高くなっているのも復興橋の特徴の一つです。遠景から見ると、相当な高さを感じます。
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室戸台風の教訓は、その後の橋梁設計に活かされ、今日世界一とも言われる日本の橋梁技術の発展に大きく貢献しています。
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by sunshine-works | 2010-06-13 15:17 | 近代建築 | Trackback | Comments(0)
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