2010年 04月 19日
旧東洋紡績渕崎工場事務所
小豆島の近代建築その4

土庄町の中心部を北へ少し進んだ辺りに、開けた空間が広がっています。現在、再開発中のこの一帯は、昭和8年に東洋紡績渕崎工場が進出し、以来70年に亘って操業を続けた場所でした。平成15年に閉鎖された後、工場施設は取り壊されましたが、事務所として使われていた建物が記念館として現存しています。
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木造平屋、下見板張、工場建物らしく簡素で装飾の少ない建物ですが、三角破風を持つ玄関ポーチに特徴があります。
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小豆島には古くから醤油や素麺と言った伝統産業が栄えていましたが、大手資本による近代産業の進出はこの東洋紡渕崎工場が初めての事例となりました。かつて塩田が広がっていた一帯を造成して設置された広大な工場には、県外から多くの従業員が集まり、町の経済の基盤となっていました。
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南側の正面玄関。スタッコ仕上げの三角破風がピロティ庇の一部となっています。なんとなく付け足された様に感じますが、資料によると玄関の位置は付け替えられているとの事で、他の面から移された物と思われます。
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玄関の側面には応接室が設けられています。
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茶色の外壁が事務所の側面部分です。
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裏側には倉庫やトイレが配置されています。
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工場跡地の再開発に際して、象徴的な部分が残されて流用される例は見られますが、記念館としてここまできちんと保存されている事例はあまり多くありません。地元の発展に工場が果たした役割からすれば、町の歴史を伝える産業遺産として残して行く事は極めて有意義な事だと思います。
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by sunshine-works | 2010-04-19 20:32 | 近代建築 | Trackback | Comments(0)
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