2010年 01月 07日
奥野家住宅(秋景楼)
三田の近代建築その1

兵庫県の中東部、三田市から猪名川町に至る4市1町と県境を跨いだ大阪府北西部は、旧国名に因んで北摂地域と称されます。この地域は大阪や神戸の近代化の影響を受けて早くから先進文化が取り入れられ、近郊住宅地、リゾート地、文教地区として発展していきました。
尼崎から神戸を経て播磨を巡ってきた近代建築Watch 、今回よりこの兵庫北摂地区の探訪です。初回は長閑な田園の中に建つ洋館を紹介します。
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三田市の中心街から遠く離れた山間いの集落にテラスを備えた木造の洋館が建っています。この建物は地元の大庄屋だった奥野家の離れとして明治18年に建てられました。
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いわゆる偽洋風住宅なのですが、まだ誰も洋館を見たこともない明治初期の小さな農村の一角に、これだけ見事な建物が建てられた事に驚かされます。神戸新聞の紹介記事によると神戸の大工が大阪の洋館を手本に建てたとの事です。
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正面は洋風そのものですが、側面は和洋折衷のスタイル、後ろに繋がる建物は完全な和風建築となっています。
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この様な偽洋風住宅は、都市部よりも地方都市や農村に建てられる例が結構多かったようです。
先取の気鋭に富んだ地場の名士達が、旺盛に近代文化を取り込んで行った、当時の様子を今に伝える貴重な遺構となっています。
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by sunshine-works | 2010-01-07 01:59 | 近代建築 | Trackback | Comments(2)
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Commented by ひろ009 at 2010-01-07 21:44 x
ちょっと遅くなりましたが、本年もよろしくお願い致します。
年末に三田を再訪したものの、さすがにここまでは行くことができませんでした。秋景楼の写真そのものもネットで殆ど見る機会がないのですが、ここまで間近で大きな写真を見たのは初めてです。いやはや驚きの建物ですね。
Commented by sunshine-works at 2010-01-07 23:50
ひろ009さんこんばんは。本年もよろしくお願い致します。
秋景楼へはバスで行きましたが、想像以上に遠かったですね。こんな田畑の中に本当にあるのだろうかと思いながら探し歩きました。それだけに、彼方に見えた時の感動もひとしおでした。仰るとおり「驚きの建物」との表現が相応しい建物でした。


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