2009年 08月 25日
旧仁堀尋常小学校本館
岡山県赤磐市の近代建築その1

和気町と岡山市の間に位置する赤磐市の北部、美作との境に赤磐市吉井郷土資料館が建っています。この建物は旧仁堀尋常小学校の校舎を移築・再利用したものです。昭和2年築。
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この建物は現在の場所から約8kmほど南西の仁堀村に建てられていました。生徒数の減少で昭和56年に周辺学区との統合で廃校となった校舎を移築して郷土資料館になりました。中央部のマンサード屋根(折れ屋根)や玄関周りの装飾が特徴的な校舎です。
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多くの木造校舎が残る岡山県の学校建築には幾つかの類型がありますが、この校舎は他に例を見ない独特のスタイルです。木造校舎は偽様式として括られる事が多いのですが、この校舎からは「洋」の要素がより強く感じられます。
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岡山県の資料によると、明治5年に創立された旧仁堀尋常小学校はこの地区で最も古い学校で、地域の中心的な役割を果たしていたとの事です。堂々として風格を備えたこの校舎は村のシンボルとしての趣きを備えています。
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元々は現在の規模よりも左右に長い建物でしたが、移築に伴って両側が短縮されています。現在の2倍近い長さがあった当時の校舎は地方の小学校としては破格の大きさだったと思われます。
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ここから先の部分を抜いて元の壁で塞いでいます。
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この像も一緒に移築されて来たのでしょうか。
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この建物の大きな特徴である各入口周りの凝った装飾です
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小学校校舎には珍しいドイツ壁が使われています。
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建物裏側です
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地方の学校建築の保存例として、このように郷土資料館に転用されるケースは数多く見られます。
建築資料的な価値も高い古い校舎の活用方法として、文化施設は最適な使い方だと思います。
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by sunshine-works | 2009-08-25 21:43 | 近代建築 | Trackback | Comments(2)
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Commented by FrenchHorn_MiLL at 2011-06-26 22:10 x
仁堀小(旧仁堀尋常小)の卒業生です。
県外在住してもう何十年になります。
懐かしく見させていただきました。
昔のホントの校舎はもっと長かったなぁ・・・と思い出されました。
ありがとうございました。
Commented by sunshine-works at 2011-06-27 23:00
FrenchHorn_MiLLさん 始めまして。
部分保存となっている現在の建物でも堂々とした見栄えですから、オリジナルの姿はさらに迫力満点だったのでしょうね。岡山県各地に残る戦前の学校建築の中でもこの仁堀尋常小学校は一際モダンで美しい校舎だと思います。


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