2009年 08月 21日
旧山田村役場
岡山県和気町の近代建築その3

和気町の北部、山裾に広がる小さな集落に鉄筋コンクリート造のモダンな建物が建っています。現在は郷土資料館として使われているこの建物は昭和7年に旧山田村役場として建てられたものです。
f0116479_1301466.jpg

周囲一面に田園風景が広がる中、数件の民家が並んでいる以外これといった施設や商店もない、小規模な集落に唐突に1棟の近代建築が現れます。およそ村役場が置かれていたとは思えないくらいにひっそりとした一角に当時の最新意匠を盛り込んだモダン建築が建てられています。
f0116479_131065.jpg

大きな玄関部分を中心にほぼシンメトリーに各部が配置されています。ゼセッションを基調としたデザインですが1階部分の尖頭アーチ窓や腰周りのルスティカ積の石壁が際立った特色となっています。
f0116479_1314959.jpg

f0116479_1325886.jpg

f0116479_1335559.jpg

f0116479_1344657.jpg

f0116479_137028.jpg

f0116479_1362260.jpg

昭和30年までの22年間村役場として使われた後、農協の施設を経て昭和60年に「和気町ふる里会館」に転用され現在に至ります。
f0116479_1372779.jpg

f0116479_1384231.jpg

f0116479_138319.jpg

f0116479_1392079.jpg

f0116479_140163.jpg

印象としては田圃の畔に建つ超モダンな庁舎といった趣きです。
規模として然程大きな村ではなく、大きな事業所があって財政豊かだった訳でもない、ごく普通の農村だった山田村に何故この様な最新デザインの豪華な役場が建てられたのか、なんとも不思議な気がします。
f0116479_141956.jpg

f0116479_1413592.jpg

建物裏面です。正面側とは異なった印象です。
f0116479_1424535.jpg

f0116479_1434826.jpg

f0116479_143615.jpg

f0116479_1444459.jpg

今まで紹介した和気町に残る近代建築は、どれも当時の地方都市の水準を大きく上回るものです。古い歴史に育まれた文化的素養や進取の気鋭があってこの様な優れた建物が建てられ、残されて来たのでしょう。
f0116479_145562.jpg


by sunshine-works | 2009-08-21 08:04 | 近代建築 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://hardcandy.exblog.jp/tb/11773802
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。


<< 旧仁堀尋常小学校本館      法泉寺本堂 >>